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寒いっすね。。。
すっかり冬支度です。他の人より体感温度が低く感じるので(単なる寒がり)コート必須!!!
目下風邪引かないように気をつけるのが必死です~~~;
でも最近買ったフォックステールがお気に入りでv出かける先でふりふり~v
それでは本日の更新、ユーリ特殊設定話。
満月の子ではなくってちょっとSF?みないな能力持ちで、それが明らかになる過去編その2です。
今回で過去話は終了なので次回からは現在に戻ります。
・・・と、その前にそんな設定でもOK!よしゃこいっ!って方のみ、つづきへお進みくださ~いw
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サクリファイス⑦
赤い痕。それは包帯に隠れたフレンの右腕にもある。さっきのケガだ。幸いなことに傷も浅く、それほど痕も残らないだろうと言われたばかりだ。
それよりも治療を受けていたときから気になっていたのはそのときの不思議な出来事。痛くて堪らなかった傷からまるで魔法のように痛みが消えていったこと。それと相対するようにユーリが苦しみだしたこと。フレンは直感的に理解していた。このユーリの傷は己のものだったことを。
「ユーリ、説明して」
「そうだなぁ…」
「この傷、僕の?」
月明かりにぼんやりとう浮かぶユーリの腕は白い。その中に醜く引き攣れた傷が嫌に目立つことに眉をひそめた。そっと傷の上に手を当てるとびくりとユーリの体が跳ねた。
「やめっ…、フレン!」
「まだ痛むんだ?」
「たいしたことねーよ」
「でもちゃんと手当てはしておいたほうがいいよ」
いつもあちことケガをするユーリの手当てには慣れている。勝手知ったる親友の部屋だ。棚から救急箱なる小箱を取り出してきてガーゼと包帯を取り出す。念のため、炎症を抑えるを塗って器用にユーリの腕に包帯を巻いていった。されるがままだったユーリは巻き終わると小さくサンキュ、と言って包帯を巻かれた腕の調子を見るように持ち上げた。
「これな、本当は使うなって小さい頃に言われてたんだ。だから誰も知らない。フレン、お前だから話すんだからな、秘密にしてろよ」
「あぁ」
「よく仕組みとかわかねーけど、他の人の傷とか痛みとか俺に移すことができるみたいなんだ。気づいたら何気なく使ってたんだけど、やりすぎるととけっこーリバウンドがくる」
「移すって…。この傷がそのリバウンド…?」
「あぁ。まぁこれはまだ良いほう。大ケガした相手に使ったときなんて突然がつんと痛みがきて2日間くらい寝込んだこともある。まぁその分相手は回復してんだけど…」
「ユーリ!なんてことしたんだ!そんな危険な…自分を犠牲にするようなことはもうしないでくれ!」
「犠牲ってそんなたいした事じゃ…」
「たいした事だよ!…僕は、こんな傷をユーリに肩代わりして欲しかったわけじゃない…」
「…悪かったな。やっぱ気味悪ぃか、こんな力。考えてみりゃわけわかんねーわけだし」
「そうじゃない!そうじゃなくて…ユーリが僕のせいで傷つくなんて…ごめん」
「別にそんなの俺が構わないんだからいいだろ。いつもの半分こだと思っとけば」
「いつもの…?いつもの、じゃないよ!ユーリのばか」
「あ”ぁ!?ばかじゃなくて、あ・り・が・と・う、だろっ!」
「全然ありがとうじゃない。むしろありがた迷惑だ!あほユーリ!」
「ったく、やるんじゃなかった!…ったく、だりーんだから怒鳴らせんなよ」
再びベッドに横になって端の方に丸まっていた毛布を引っ張って包まった。
再び寝る体勢になったユーリをフレンは黙って見守る。
「ユーリ、もう今日みたいなこと無理はしないでくれ。僕の傷だってたいした事なかったんだ。すぐ治るんだから…」
「…あぁ」
「それにあんまり聞いたこと無い能力だよね。誰に言われたか知らないけど、使うなって言うからにはあまり公にしない方がいいと思う。でもそれ、誰に言われたの?」
「…誰だっけな…小さいころ、だから、わすれ…」
うとうとしていたから言葉半分に夢の世界に入ってしまったようだ。まだ顔色の悪いユーリの顔にかかる髪を払う。寝入ったユーリを見ながらフレンはため息をついた。
「…ありがとう。ユーリ」
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