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ついでにユーリ皇女設定のSSSをUPしてみる。
まだ途中過ぎるけど、どっかの幕間。
ユーリとアレクセイしか出てきません; ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
甲高い金属の音が響く。
それほど広くもない裏庭には二つの姿がある。一つは黒い髪を靡かせ、身軽なフットワークで右に左に剣を振るう痩身。もう一つはこの国の騎士団の正装をした銀髪の姿。見ればそれが騎士団長だとわかるほどこの国では有名な彼-アレクセイだった。
それと相対するのは逆に周囲に知られていない、否、知られないためにこんな場所にて相手をしているようなものだった。
--カァン。
片方の剣が空中を飛び遠くの草むらへ落ちた。
痺れた手を摩っているユーリを横目にアレクセイは剣を下ろした。
「さて、これまでですね。お戻りください」
「…もう一勝負!」
「はじめに一度きり、と申し上げたはずですが」
「…けち。大体あんたがここに来ること自体少ないんだから、ちょっとは聞いてくれてもいいだろ」
大きくため息をつく。手にしていた鞘がついたままの剣を腰に戻し、落ちた剣を拾いに行った。
大きく頬を膨らませ行儀悪く座り込んだてご機嫌斜めの相手-ユーリに剣術を教えたのはアレクセイだ。城で守られるの立場の者には必要ない剣術を教えたのはユーリが特殊な立場であったことと、いざ始めてみれば思いのほかユーリ自身に剣の適性あったこと。
教え始めたら驚くほどの吸収の早さに騎士として息を巻いたものだったが、同時にがっかりもした。それはユーリが女性であり、且つ自身が守る皇女だったから。剣の腕を育てることには躊躇いが生まれた。だが、そんなアレクセイの身の内も知らず、ユーリは自分でめきめきと力をつけ、アレクセイの暇を見つけては剣術指南を強請った。
それよりもすべきことがあるはずなのに。
「姫。誰かに見られる前に部屋にお戻りください」
「やだよ。こんなに晴れてるのに部屋にいるのなんてもったいない」
「…もう一回だけですよ。それが終わったら」
「わかった。終わったら戻る」
「よろしい。それでは参る」
「やりぃ」
機嫌も即座に直って笑う。
その笑みはアレクセイには眩しいほどに映る。甘いと自覚しつつ、断れない。その存在に惚れた弱みなのかもしれない。素振りを始めたユーリとの約束を守るべく、腰に戻した剣を握りなおした。
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アレユリ。いや、アレ→ユリだと思う。
2010/09/11 TOV 突発SSS Trackback() Comment(0)
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